衣産相続と整頓贈与とは、着物を趣味としている人の元へ着物が集まる現象を表した言葉です。着なくなった着物は寄付したり、売ったりするほか、「人への贈与」というかたちで巡っていくのです。
以前、ツイッターで「着物を着ていると、着物が集まる現象に名前をつけたい」という問いに対して、とてもセンスの良い答えがありました。
Ami @Ami_kmnさん、與志子(よしこ) @XsdQgTXBMvYSpmv さん、ありがとうございました。
なぜ、着物が集まるのか
そもそもなぜ、着物を着ていると着物が集まってくるのか。実際、私も着付けを習い始めると、様々な人から着物を頂きました。
着物を譲ってくれた人たち
- 母親から冠婚葬祭用の着物と小物
- 親戚から紬や小紋
- 着付け教室のおばさまから絽の着物
- 着物友だちから羽織など
とまあ、沢山の人から着物が集まりました。譲ってくださったのは、殆どが年配の女性の方々でした。
着物を譲る理由
着物を譲る理由もさまざまでした。
- 着る機会がなくなった
- 身内が着物に興味がない
- 家の断捨離をしたい
- いい着物は処分もリメイクも惜しい
昔より冠婚葬祭が少なくなり、着る機会がない。身内にも譲れないし、作ったときは高かったのに、いざ売ろうとしても安い。
だから、着物を着る人に譲りたいと思い、着物が趣味の人間が周囲にいると聞くと「もらってくれない?」と、衣産相続と整頓贈与が始まるのです。
衣産相続と整頓贈与
着物を着ていると、なぜか着物が寄ってくる現象。まず「衣産相続」として身内からフォーマルな着物がやってきました。しかし、訪問着や付下げなどはともかく、近頃では不祝儀の喪服は着る機会がありません。
でも、最近では喪服を洋服にリメイクしてくれる専門店もあります。私は、着る機会のない不祝儀の着物は、いずれリメイクに出そうかと思っています。
そして「整頓贈与」は、友人知人から羽織や単など、ふだん着物がやってきました。
ある時、着物ともだちの宅にお邪魔した時、たくさんの着物の「整頓贈与」が始まりました。実はその方もまた、別の知り合いから着物を贈与されたのですって。
確かに、「着物は天下のまわりもの」なのだなあと実感しました。
最近の着物買取サイト事情
しかし、いくら衣産相続と整頓贈与をしても、着物が残ってしまうこともあります。
そんな時は買取サイトを利用してはいかがでしょうか。
確かに、買った値段よりもだいぶ安くはなりますが、最近の買取店は値段も明確で、引取後の利用についても説明してくれるため、安心して処分ができます。(あくまで個人の感想ですが)
着物10さんは、シミなどがあって売れない着物も引取ってくれます。値段よりも断捨離を優先したい方にはおすすめです。