祖母の遺した着物が縁で「ふるぎぬや」に通うようになった伊都子。とはいえ、なぜかその店はなかなかたどり着くことができない。
『ふるぎぬや紋様帳2』あらすじ
伊都子が再び「ふるぎぬや」へ迷い込む中で、着物にまつわるさまざまな人々の想いや因縁が描かれます。
家に残された着物を守る座敷わらし。雀の帯に託された仄かな思い。白妙と作家との因縁。
そして、店主の正体は…?
着物に魅入られる
伊都子さんは共感力が強いせいか、思いを宿す着物や帯に魅入られがちです。
昔の着物は手間暇をかけてつくられたり、洗い張りをして仕立て直すなど、良くも悪くも、人の思いが込められてしまうんですね。
昔は若くしてなくなる人も多く、「もう一度会いたい」「あの人に袖を通してほしい」などそうした願いが着物にこもってしまうのでしょう。
そうした思いを浄化させて、また人の手にわたすのが「ふるぎぬや」の役割なのでしょう。
