『爛漫ドレスコードレス2』佐悠

きもの本感想

爛漫ドレスコードレス2』は着物を今風におしゃれに楽しむ女子、撫子と響の着物コーデを描いた漫画。今回も面白いです。

骨董市に出かけたり、推しコーデを楽しんだり、女子たちの着物コーデがとてもかわいいし、参考になります。

骨董市と着物ルール

チンアナゴ帯で骨董市にでかけた響さんと撫子。しかし、帯留め屋のおじさんに「魚は夏」の定石だといわれ、着物のルールについて悩んでしまう。

それを見ていた響さん、思わず「もったいなあああい!!」と叫びます。

ルールも定石も、流行や時代によって変わるもの。フォーマル以外なら、ルールもゆるく着こなしていいんですよ。

着物友達・さゆりさんも定番の「染の着物に織りの帯」がと言ってますし。

いわゆる「着物警察」の連中のほうが間違っているんですから!…と、私も思います。

着物で推しコーデ

地方に住む環は、2.5次元舞台(架空の)の推しコーデ着物で観劇へ。するとそこへ、友人に誘われた撫子ちゃんも来場。撫子ちゃんのコーデはなんと龍の留め袖!(着物友達のさゆりさん所蔵)

翌日、環がアンティーク着物店に行くと、代理で店を開けていた呉服屋の犬飼と、客として来ていた響さんに出会います。

店で推しコーデの相談にのってもらい、着物を選ぶ楽しさを知った環は、地方でも着物を着る機会をつくろうと考えます。

推しコーデ、いいですよね。私も推しのアーティストの色やグッズを着物に取り入れてライブに行くのですが、とても楽しいものです。

実は着物の推しコーデは昔からあるんです。江戸時代では、好きな歌舞伎役者の柄をマネたり、役者紋を羽織に入れたりする推しコーデが流行りました。

ルールを守って着物で推し活

推しコーデ以外でも、着物での観劇ルールについても描かれていて、参考になります。着物の観劇では帯の幅分、前のめりになるため、後ろの席が見づらくなのです。

撫子は帯結びを前に持ってきていましたが、そうした着物での観劇は注意が必要ですね。

前作『爛漫ドレスコードレス』もぜひ。呉服屋の強引な商法や着物ルールについても学べます。

爛漫ドレスコードレスシリーズ

・『爛漫ドレスコードレス1』…撫子が響と出会い、着物の魅力に目覚めたり、呉服屋に高いものを売りつけられたり

・『爛漫ドレスコードレス3』…チンアナゴ帯で水族館、実家に眠るばあちゃんの着物など