着付け教室では、数々のトラブルにみまわれた私は、ついに退会を決意します。
希望とは真逆の着付け教室
着付けを習うにあたって、私が希望していたことは以下の項目です。このポリシーは今も変わっていません。
- 基本の着付けを学びたい
- ふだん着物を楽しみたい
- 着物友達がほしい
ところが、私の通った着付け教室は、そんな希望とは真逆の世界でした。
そうした着付け教室のトラブルの原因は「お金」です。それは教室側が、生徒から少しでもお金をむしり取ろうとする、あさましい姿があったのです。
着付け教室を退会を決めた、さまざまなトラブル
展示会と言う名の押し付け販売会
教室に通っている間、何回か展示会に誘われました。断れない雰囲気だったので一回はおつき合いで行ったのですが、実は展示会という名の着物販売会でした。
展示会では別に買わなくてもいいのですが、かなり強引な営業トークを聞かされるし、先生からも「いいものを買っておいた方が後々いいわよ」と言われるし、買うことを奨励していた感じでした。
あとから考えると、生徒(カモ)を連れて行くことで何かしらのマージン、もしくは教室からの奨励があったのかもしれません。あくまで想像ですが、こちらの懐具合を話してもなお、買うことを奨励していたので…。
たしかに、着物はいいものかもしれないけれど、私からしたら到底払えない、高い金額です。まだ着物のことを知らない素人だから、うっかりするとトークにのせられて、ローンをくんでしまいそうでした。(断ったけど)
漫画家の近藤ようこさんの着物エッセイ『着物いろはがるた』。この漫画では、展示会につれていかれ、無理やり着物を強引に勧められるトラブルが描かれています。
その人は「トイレに行く」振りをして逃げだせましたが、こうした展示会での強引な営業って業界では当たり前のなんですね…。
着付け資格の看板至上主義
冠婚葬祭の時以外で「一生に何回使えるんだ?」と思うような、複雑な帯結びばかりをやらされました。
まあ、カリキュラム的に派手な帯結びがあったほうが生徒が集まりそうですし、着付けの先生になりたい人や、成人式に娘に着せたい、結婚式に留袖が着たい、七五三で孫に…とか、そういった人生のイベントで使う方にはいいと思います。
ただ私は、普段の着つけをしっかり習いたかったのですが、教室では「看板か否か」しか選択肢はなかったのです。しかしもちろん、「否」は認められないのですが…。
ちなみに、「看板」とはコースを最後まで習得するともらえる、免状のようなものです。「看板」は、その教室限定で着付け講師の仕事が可能です。
しかし逆に言えば、それ以外にはほとんど使いみちがありません。それに、看板取得費自体もバカ高いのです。
コース継続しか興味のない先生たち
人間関係でもトラブルがあり、他の生徒さんたちにもなじめず、先生方はコースの継続(で支払われる入学金・授業料)ばかり言ってくる。
最初はフォローしてくれた(セクハラと販売勧誘込みですが)先生も、コースの終了が近づくと、いかに多くの生徒を上のコースに送り込めるか、それだけでした。
そんなわけで、私は基礎コースで着付け教室の退会を決意しました。しかし、実はここからが地獄の始まりだったのです。