コロナの前には主な観光地に行くと、必ずと言っていいほど外国人観光客がいました。着物を着て街を歩くと、外国人観光客との思いがけない交流ができます。
そんな彼らとの、ひとときの交流の思い出です。
集団とアンティークに弱い?観光客の着物好み
まず、昔の日本の印象といえば「サムライ・ゲイシャ」でしたが、さすがに今の観光客は着物くらいでは驚きません。
ネットが発達した現代、日本を訪れる観光客は事前に調べてくる人も多いですし、着物レンタルで着付けてもらい、自ら着物を着る人もいます。
そんな外国人観光客に驚かれる着物というと…
着物集団でスクランブル交差点
以前「着物で渋谷のスクランブル交差点を歩きませんか?」というイベントにお誘いいただき、興味本位で参加してみました。
こういったイベントは着物姿を街に増やすのが目的なので、本当にただ歩くだけ。…だったのですが、これがすごかった。
着物なんて興味がなさそうな外国人観光客が、着物集団を二度見したり凝視したり、撮影したりと大変な賑わいになりました。
このように着物の集団で歩くと目立ちますので、観光客にとってはフェスティバルに見えたのかもしれません。
外国人はハデな着物が好き?
着物姿で外国人観光客と接する機会が増えると、だんだんと彼らの好みがわかるようになりました。
一見、地味に見える大島紬は日本人からしたら粋なおしゃれ着なのですが、外国人には大柄で色鮮やかな着物の方が好まれるようです。
たしかに以前、アンティークの羽織を来て歩いていたら、南米系の観光客からこんな顔をされましたよ。→(´ε` )
タイのお母さんとの思い出
そんな中、私が最も印象深かったのが、タイのお母さんとの思い出です。
数年前、日光へ旅行に行った時のこと。せっかくなので東照宮と日光の街散策は自前の着物で行くことにしました。といっても、木綿の着物と半幅帯、ショートブーツのカジュアルな姿でしたが。
その頃の日光は外国人観光客が非常に多く、日本人観光客の方が少ないくらいでした。その日は休日のため、どこへ行くにも長い行列…。
バスに乗るため長い行列に並んでいた時、後ろにいたのが東南アジア系のお母さんで、私の着物をみてこんな顔をしていました。( ゚д゚)
あれ、ちょっと怒ってるのかな…?まあいいやと、そのまま列に並んでいると後ろから気配が…。
着物を褒めてくれた、外国人のおかあさん
振り向くと、お母さんは私の着物の後ろ姿とツーショット写真を撮ろうとしてたんです。お互い目があってびっくり!
そこでカタコトの英語でどこから来たか聞いてみると「タイから来た」とのこと。
せっかくなので、羽織っていたスカーフをはずしてふたりで記念撮影。お母さん「アリガト。キレイ。」と日本語で言ってくれたので、私も記憶を総動員して思い出したタイの言葉「コップンカー(ありがとう)」で返しました。
やがて、バスが来てお母さんともお別れ、バスの中から手を振ったら、お母さんも振ってくれた、いい思い出です。
ちなみに、一緒に来ているとおぼしきタイのお父さんは、お母さんの指示でずっとカメラマンをやらされていましたとさ。