きもの文化検定は、着物関連の資格試験です。私は現在、四級を持っています。しかし、着付け師などの資格と違い、公式にはほとんどメリットがありません。
それでも、私が受験したのには理由があります。
きもの文化検定とは
まず、きもの文化検定とはなんぞや、ということなのですが、
きもの文化検定は、「きもの」や、きものにまつわる「歴史や文化」についての知識の習得を通して、「きもの文化」への理解を深め、もっと「きもの」に親しんでいただくことを目的としています。
きもの文化検定ホームページより
つまり、きもの文化検定は、着物に関する基礎知識の資格です。
着物の各パーツやTPOに合わせた着物の種類、織物の特徴や産地などを学びます。しかし、合格したからと行って、着付けができるようになるわけではありません。
ましてや、仕事に役に立つこともありません。しかし、それでも結構、メリットは多いのです。
資格のメリット
着付けも学べない、仕事にも役に立たない…。そんなきもの文化検定ですが、実はこんなメリットがあります。
呉服屋や着付け教室に舐められない
たとえば、各パーツの名前や寸法のはかり方がわかれば、着物や浴衣を買う時に役立ちます。呉服店の店員や着付け教室では(店にもよりますが)寸法や着物用語がわからない客を舐めてかかりますから…。
着付けを始めてみたいけれど、何から勉強したらいいかわからない…といった方にも、着物の基礎知識が学べるのでおすすめです。
私は、何も知らない状態で着付け教室に入ったので、詐欺まがいの営業やら強引な勧誘でひどい目に会いました。そのため、きもの文化検定の知識があったら失敗しなかったのにな、と後悔しています。
着物のTPOが学べる
着物警察、という言葉がある通り、年配の方の中には、着物のルールに関して厳しい人がいます。カジュアルな場所なら基本、何を着てもいいのですが、フォーマルな着物には厳密なルールがあります。
冠婚葬祭で着ても大丈夫な着物の種類がわかれば、口うるさい親戚にも文句を言われません。また、知識があれば、逆に着物警察を論破することができるかもしれません。
合格者特典がある
それと、試験に合格すると提携店舗でのサービスもうけられます。ただし、一年限定。使えるお店も限られていますので、正直、あまり便利ではないかも…。
それでも年々、提携店舗は増えていますので、うまく使えば着物や小物を割引で買うことができます。
また、一、二級といった上位の資格だとサービスの期限がありません。
試験勉強について
さて、実際の試験ですが、きもの文化検定は三級まではマークシートの記述式で、実地試験はありません。
要は、覚えて記入するだけ。入試のテストと同じです。やり方も試験勉強と同じで、とにかく過去問題を繰り返し解くだけです。
問題も、公式の教本からほとんど出題されます。そのため、教本を丸暗記すればほぼ合格できます。教本はネットや本屋で、過去問題は公式ホームページで購入できますので、あとは根性あるのみ!
三級までの問題は、この二冊から90%出題されます。
試験の受け方
私がきもの文化検定を受けた時は、試験日に遠方の試験会場まで行く必要がありました。けれども、最近ではCBT試験というシステムが導入されました。これ、全国各地のテストセンターで1年中「きもの文化検定」の受験が可能になっています。(三級まで)
自分のタイミングで試験が受けられるのはいいですね。
また、三級までは併願ができるので、勉強次第ではいきなり三級を取ることもできます。
まとめ
きもの文化検定の資格は、着物が好きで興味がある人、着付けを始めたい着物初心者にとって、必要な基礎知識が学ぶことができます。
そして、魑魅魍魎がうごめく(あくまで個人の感想です)呉服屋・着付け教室で舐められないだけの知識が身につくのです。